栄養療法
適切な体重に戻し維持するために、毎日の食事の内容を整えることが重要です。運動療法とあわせて続けることで、息切れが軽減して活動範囲がひろがり、生活の質も改善されます。
栄養管理の重要性
COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、呼吸をするだけでもエネルギーを多く消費する病気です。このため、健康な方よりもエネルギーを多く摂取しなければなりません。とかく食欲の低下などにより、栄養不足になりがちですが、それによって筋力も同時に低下してゆきます。筋力低下は歩行困難と息切れを増大させます。特にたんぱく質の摂取に心がけ、栄養指導を積極的に受けましょう!
適性な体重を維持して栄養管理
肥満気味の方
皮下脂肪が横隔膜の動きを妨げ、効率の良い呼吸運動ができません。低カロリー高栄養価の食事を心掛け、適度な運動で体重を落とす必要があります。
やせ気味の方
十分なカロリーをとりましょう。タンパク質の多いもの、ビタミンやミネラルの多い野菜や果物、また食後に栄養調整食品や補助栄養剤で、カロリーを補いましょう。
肥満気味の方
皮下脂肪が横隔膜の動きを妨げ、効率の良い呼吸運動ができません。低カロリー高栄養価の食事を心掛け、適度な運動で体重を落とす必要があります。
やせ気味の方
十分なカロリーをとりましょう。タンパク質の多いもの、ビタミンやミネラルの多い野菜や果物、また食後に栄養調整食品や補助栄養剤で、カロリーを補いましょう。
栄養管理のポイント
やせ気味の方は食事回数を増やす |
1回の食事量を少なくして、食事回数を増やしましょう。満腹時に息苦しくなる方は、朝昼晩の3回ではなく、間食も取り入れながら、1日5回ぐらいに分けて食事を摂るのも良いでしょう・ |
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水分を十分とる |
水分を十分とらないと、痰がかたくなり出しにくくなります。1日に約1.8リットル(コップ8~9杯)を目安に、発熱している場合や暑い日にはさらに1リットル多く水分をとるよう心掛けましょう。胃の通過を良くするため、水分は食事中よりも食事の前後1時間にとるようにしましょう。 |
塩分の少ない食事を心がける |
塩分をとりすぎると、必要以上に体内に水分をため込む“むくみ”の原因になったり、心臓に負担のかかっている人は新たな“息切れ”の原因になりよくありません。 塩分の多い漬物や汁物は減らす、しょうゆなどはかけて食べるより少量をつけて食べるなど、塩分を摂りすぎないよう注意しましょう。以下が塩分を減らすポイントです。 塩分の多い漬物、汁物は量や回数を減らしましょう。 めん類の汁は残しましょう。 香辛料、酢などを使って味を補いましょう。 新鮮な材料を使ってうすあじで調理しましょう。 うすあじの食品や汁でもたくさんとってはいけません。 しょうゆなどはかけて食べるより、ごく少量つけて食べるようにしましょう。 |
良質のたんぱく質、カルシウム・カリウムを多く摂る |
毎日の食事にバランスの良くとれたたんぱく質を取り入れることが大切です。プレドニンなどのステロイドホルモン剤を内服している方は、長い間に骨に含まれるカルシウムが少なくなり「骨粗しょう症」(骨が弱くなる病気)になりやすくなります。また、利尿剤やステロイドホルモン剤を内服している方は、カリウムも失われます。カリウムが少なくなると、脱力感、指のしびれ、足の“けいれん”などが起こります。 カルシウム:小魚、しじみ、卵、乳製品、大豆製品など カリウム:バナナ、オレンジ、ほうれん草、ひじき、きのこなど |
食事中の姿勢について |
子供の頃、食事中に肘をつくと怒られましたが、肺に病気のある患者さんの場合、肘をついて食事をすることをおすすめします。また背もたれのある椅子に座って、ゆっくり食べましょう。 |
栄養管理のポイント
やせ気味の方は食事回数を増やす |
1回の食事量を少なくして、食事回数を増やしましょう。満腹時に息苦しくなる方は、朝昼晩の3回ではなく、間食も取り入れながら、1日5回ぐらいに分けて食事を摂るのも良いでしょう・ |
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水分を十分とる |
水分を十分とらないと、痰がかたくなり出しにくくなります。1日に約1.8リットル(コップ8~9杯)を目安に、発熱している場合や暑い日にはさらに1リットル多く水分をとるよう心掛けましょう。胃の通過を良くするため、水分は食事中よりも食事の前後1時間にとるようにしましょう。 |
塩分の少ない食事を心がける |
塩分をとりすぎると、必要以上に体内に水分をため込む“むくみ”の原因になったり、心臓に負担のかかっている人は新たな“息切れ”の原因になりよくありません。 塩分の多い漬物や汁物は減らす、しょうゆなどはかけて食べるより少量をつけて食べるなど、塩分を摂りすぎないよう注意しましょう。以下が塩分を減らすポイントです。 塩分の多い漬物、汁物は量や回数を減らしましょう。 めん類の汁は残しましょう。 香辛料、酢などを使って味を補いましょう。 新鮮な材料を使ってうすあじで調理しましょう。 うすあじの食品や汁でもたくさんとってはいけません。 しょうゆなどはかけて食べるより、ごく少量つけて食べるようにしましょう。 |
良質のたんぱく質、カルシウム・カリウムを多く摂る |
毎日の食事にバランスの良くとれたたんぱく質を取り入れることが大切です。プレドニンなどのステロイドホルモン剤を内服している方は、長い間に骨に含まれるカルシウムが少なくなり「骨粗しょう症」(骨が弱くなる病気)になりやすくなります。また、利尿剤やステロイドホルモン剤を内服している方は、カリウムも失われます。カリウムが少なくなると、脱力感、指のしびれ、足の“けいれん”などが起こります。 カルシウム:小魚、しじみ、卵、乳製品、大豆製品など カリウム:バナナ、オレンジ、ほうれん草、ひじき、きのこなど |
食事中の姿勢について |
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十分に栄養をとって、筋力をつける
バランスのとれた食事でしっかりと栄養をとり、運動をして筋力をつけていくことが大切です。当センターでは、年一回行っている講習会で、息の切れない食事の仕方などの指導を実施しました。以下の動画でご視聴いただけます。