肺の日・呼吸の日
J-BREATHでは、8月1日を呼吸器疾患についての啓発のために様々なキャンペーンや催しを行う「肺の日」、5月9日を全ての生き物に与えられた呼吸の大切さを考えてもらう「呼吸の日」として活動してまいりました。2019年以降は、「呼吸の日」に統一して活動を続けています。
肺の日
「肺の日」を作った背景には、がんの死因のトップが肺がんになり、驚くべきことに喘息や原因不明の肺疾患が若い方に増えているという現状があります。在宅酸素療法を行っている患者は2018年時点で約17万人に上り、疾患はCOPD(慢性閉塞性肺疾患)や間質性肺炎(肺線維症)、肺がん、肺結核後遺症など多岐にわたります。呼吸器専門の医師による学術調査では、全国に約500万人以上のCOPDの患者予備軍がいると予測され、そのほとんどが医療機関にかかっていないとマスコミでも大きく報道されています。たばこの煙に含まれる有害物質が、肺の奥(細胞)まで侵入し、その肺胞が壊れ、空気の通り道である気管支に炎症を起こし、浮腫で狭くなり、息苦しくなっていきます。高齢に伴い発症するケースが多く、長期の喫煙が主な原因ですが進行が緩やかなため見逃され、診断されていない患者が多くいます。これ以上患者を増やさないためにも、多くの市民にこの病気を知ってもらうことが必要と、8月1日を「肺の日」として定め、啓発活動を始めました。現在は、「呼吸の日」と統一して啓発活動を続けています。
呼吸の日
一般市民を対象に肺の健康についての理解を深め、COPDなど呼吸器疾患の早期発見とたばこの害等の知識を啓発することを主な目的としています。早期発見・早期治療には、肺機能検査(スパイロメーター)が有効で、健康診断で義務づけられるよう陳情を行っています。このほか、毎年「呼吸の日」の記念行事として「LUNG WALK(ラング・ウォーク)」を開催しています。「呼吸の日」は、清々しい季節に肺の健康に良いウォーキングを通して「良い呼吸」を体感してもらい、普段意識をしていない呼吸を改めて認識して全ての生き物に与えられた呼吸の大切さを考えてもらう日にしたいと思っています。